探県記 Vol.102

若桜鉄道

(2017年3月)

WAKASA TETSUDO

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  • 徳持耕一郎 隊員

  • 木内吾平キャプテン

鉄道施設として全国初となる国の有形登録文化財若桜鉄道の終着駅でSLに乗ってみる

 
懐かしい昭和の映画に出てきそうな、木造平屋建のこぢんまりとした駅舎は、旧国鉄若桜鉄道の終着駅「若桜駅」。昭和5年に開通した若桜鉄道は、郡家(こおげ)駅から若桜駅までの19.2㎞を約30分かけて、途中、八頭高校前、因幡船岡、隼、安部、八東、徳丸、丹比の7つの駅に停まる現役のローカル線です。

 
案内してくださるのは、若桜鉄道の北内泰久さん。
「若桜駅は、平成20年、鉄道施設として全国で初めて、国の有形登録文化財に登録されました。若桜鉄道関連施設でいえば、23の施設が登録されています」

 
北内さんの案内でプラットホームに出ると、ラッピングが可愛い「さくら4号」が1輌で到着したところ。小さな子どもたちからお年寄りたちの姿があり、地域の皆さんに愛されているのがわかります。

 
では、いよいよ、入構料一人300円を支払って構内へ。プラットホームの端から下りて、線路を横断。ついに「C12-167号機」、いわゆるSLに触れる距離までやって来ました。

 
「4月から11月までの第3土曜日には、体験運転を実施しています。構内だけの長くない距離ですが人気があるんですよ」と北内さん。
「やっぱりお子さんが多いんでしょうね」という木内キャプテンに、「いやいや、それが大人の方が多いんですよ。関西や関東からもいらっしゃいます」
 
それでは、ということで、動かすことはできませんでしたが、探県隊も運転席へ乗り込みます。
「昔は石炭で走っていましたが、今は軽油、エアコンプレッサー(空気圧縮機)です。汽笛を鳴らしてみてください」そんな北内さんの説明に、木内キャプテンも、徳持隊員も、実に楽しそう。「お子さんより大人」の意味がわかります。

 

40tの重さのSLをたった4人で方向転換したり
枕木のオーナーになれたりする

 
SLを下りて向かったのは、なんと人力でSLを方向転換させる「手動式転車台」。
「SLを乗せて、片側に2人ずつ、4人で動かします。すり鉢状の形状で、やじろべえ式になっているので人の力でも動かせるんです。ちなみに、構内にあるSLは約40tなんですよ」

 
目線を下に落として、構内のレールをよく見てみると、1本1本、名前が刻まれています。
これは、「枕木オーナー」といって、1本1口5000円で3年間、枕木のオーナーになれるという制度。枕木には一言メッセージも入れられて、3年後には手元に届くという仕組みになっています。

 

 
帰り際、プラットホームで、駅員さんたちが整列して、車内の子どもたちと手を振り合っている幸せな光景を見ることができました。この日、鳥取市から遠足に来ていたという子どもたち。みんないい笑顔をしています。
 
例年、4月中旬には若桜駅を拠点に「因州若桜さくら祭り」が開催されるとのこと。
SLの黒い車体にピンク色の桜の花が映える風景は、きっと感動もの。お花見の季節が、さらに待ち遠しくなりました。

 
【アクセスについて】
●若桜駅へのアクセス/若桜鉄道線若桜駅
●鳥取県八頭郡若桜町大字若桜字蓮教寺下モ345-2他
【WEBサイト】若桜鉄道
 
 

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