探県記 Vol.71

奥日野じまんを食べまくる

(2016年4月)

OKUHINOJIMAN WO TABEMAKURU

234

  • 柄木孝志 隊員

  • 内山興
    初代キャプテン

中国山地の中央に広がる奥日野エリア
ブナの森が磨く天然水の地は納得の食どころ

奥日野は、中国山地の中央に位置する豊かな里山エリア。日南町、江府町、日野町の3町をあわせて奥日野と称されています。広大なブナの森に磨かれた天然水に恵まれ、大山南麓に広がる大自然のただ中に流れる一級河川・日野川の源流の地。おいしい農産物が育つに決まっているだろう場所なのです。
 
今回、賑々しく開催されたのは、そんな『奥日野じまんを食べまくる集い』。会場は、築180年の住宅を利用した古民家「沙々樹」。佐々木彬夫(よしお)オーナーの心地よいおもてなしを受けて、暖かい囲炉裏を囲んで、奥日野に来なければ食べられない、ご当地の自慢の味を食べまくります。

 

 

塩ぼた餅とか無添加米粉パンとか~
日南町


日南町のトップバッターは「香茸ごはん」。当地では、晴れの日にいただく郷土の味です。この香茸、見た目は真っ黒で「食べられるの?」と思う人もいるのだそう。しかしです、なんと松茸と同じくらい高価で貴重。名前の通り香りが良くてカオリタケとも呼ばれています。いただけるは、お食事処「一福」さん。
 
続く「塩ぼた餅」は、文豪・井上靖ゆかりの味。当地で疎開していた家族を訪ねて来た際に出され、たいそう気に入り山盛りをペロリと食べたのだそう。終戦間近の当時は日本中が砂糖不足で、替わりに塩で味付けた塩ぼた餅。甘いはずが塩っぱいという、不思議でやさしい味がします。

 
日南町のラストは、ニューフェイスの「キュービックのパン」。「3度のメシよりパンが好き」というオーナーが、日南町のお米を使って2年前にスタートさせた無店舗販売のキュービック。食パンからキューブ型のカレーパンなど、無添加の旨味が口コミで評判になっています。

 

日本酒・ワインがあれば焼きドーナツも~
江府町

大岩酒造の大吟醸「天の蛍」や、地元農園採れのブルーベリーをたっぷり使った「奥大山ブルーベリーワイン」といった、お酒にこだわるのは江府町。約500年前、当地には江美城があり、城下の人々に慕われた城主・蜂塚氏がいたのだそう。蜂塚氏は盆明けの十七日に城内を開放して民衆を招き、先祖の供養と豊作を祈って朝まで無礼講、踊りと相撲に興じていました。それが、伝統行事「江尾十七夜」の発祥。大吟醸「天の蛍」は、江尾十七夜を題材にした小説のタイトルから命名されています。
 

そして「御机(みつくえ)のだんご汁」は後醍醐天皇ゆかりの味。隠岐への配流から脱出する途中、御机集落に立ち寄られた後醍醐天皇に、村人たちが振る舞ったのがこの団子汁だったのだそうです。
 

古来よりお祭りや祝いの席で食べられていた伝統食が「大山おこわ」。発祥は、大山参りの道中食だったとか。江府町のもち米100%に、大山で採れる山菜や野菜がたっぷり入った郷土のご馳走。町内の旅館や道の駅 奥大山でいただけます。
 
現在、道の駅奥大山のお土産人気No.1というのが「アペゼの焼きドーナツ」。油で揚げないヘルシーさと、10種類を超えるフレーバーが受けています。

 

ちゃんぽんに肉厚シイタケのバーガーに~
日野町

ちゃんぽん

日野町の先陣は、知る人ぞ知る、味処四季の「ちゃんぽん」。山クラゲ・エビ・豚肉・季節の野菜
・山菜と具だくさん。醤油ベースのゴマ油香るスープがいい味出てます。当地で30年以上愛されるちゃんぽんは、この味を求めて岡山県・広島県・山口県からもわざわざ足を運ぶ人もいるのだとか。「これで一人前!?」と驚くほどのボリュームも特徴です。
 
今回は、おにぎりでいただいた「奥日野海藻米」は、「第17回国際 米・食味分析鑑定コンクールで特別優秀賞を受賞した農家さんが、ミネラル豊富な境港の海藻を肥料にして栽培したコシヒカリ。里山と里海を繋ぐお米です。また、2015年の新嘗祭の献穀米としても献上されました。

 
いよいよ最後を飾るは、「奥日野きのこのコンフィバーガー」。「とっとりバーガーフェスタ2015」で全国2位に輝き、「いちばん美味しかったバーガー賞」も獲得。舌の肥えた審査員が「衝撃レベル!」とうなったという逸品です。日野町のシイタケ農家で栽培した肉厚の原木シイタケを、コンフィ(オイル漬け)にして旨味を閉じ込め、乾燥大葉とナッツなどで爽やかな自家製ジェノベーゼ仕立てに。さらに、ビーフ100%の手作りパティに、厚底のバンズで挟んで完成。いただけるのは、米子市のバーガー専門店「BUBNOVA」です。土日は、地元日野町の金持神社札所(売店)隣りの特設テントで出張販売されています。

 
「あらためて奥日野は、豊かな地域なんだと実感しました。次から次、伝統的なものから新しいものまで、いろんな角度からいろんなおいしいものが出てきて、いや~本当に驚きました」と内山キャプテン。お腹も心も大満足といった様子でした。
 

【アクセスについて】
●古民家「沙々樹」へのアクセス/JR根雨駅より徒歩約5分
●鳥取県日野郡日野町舟場357
【WEBサイト】奥日野ガイド倶楽部

Copyright © sanin-tanken.jp All Rights Reserved