探県記 Vol.72

オシドリ観察小屋

(2016年5月)

OSHIDORI KANSATSUGOYA

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  • 柄木孝志 隊員

  • 内山興
    初代キャプテン

クッキリ鮮やかな羽毛が派手な雄のオシドリ
目元の白いアイラインが上品な雌のオシドリ


JR根雨駅からほど近い日野川沿い、伯備線の列車の窓からも見下ろせる場所に、秘密基地のような「オシドリ観察小屋」が建っています。小屋内には、幾つかのぞき窓が開けられて、双眼鏡が設置してある窓も。オシドリはとてもデリケートで、人の姿を見ると他所に飛んで行ってしまうため、こうして設けられた観察小屋。のぞき窓からなら撮影もOKですが、もちろんフラッシュは厳禁です。

 

赤・オレンジ・紫・白…クッキリと色分けされた羽毛で知られるオシドリですが、この鮮やかな姿は雄の特徴。比べて雌は、控えめな模様をしています。
 

「雌は地味ですが、目元にラインがスーッと入っていて上品で綺麗でしょ」と解説してくださるのは、森田順子さん。地元日野町民で結成するオシドリグループのボランティアガイドさんです。
「こんなにすぐ目の前でオシドリの大群が見られるのはたいへん珍しく、日本でも1、2の場所だと思いますよ」
 
人間がオシドリを観察している気になっていますが、実は反対に、オシドリから観察されていたりして。そんな不思議な気分になってきます。
 

1000羽が羽を休めるオシドリの里の
川面を覆い尽くすような光景は圧巻


「宍道湖には、あれだけ多種の水鳥がいるのに、なぜオシドリはいないんでしょう」と疑問になった内山キャプテン。
 
「オシドリは、大きな木にあいた洞(うろ)で子育てをします。宍道湖には、そういった木がないのかもしれませんね」と解決する森田さん。
 
現在、飛来するオシドリの数は約1000羽。オシドリグループが餌付けを始めてから数が増え、水面を覆ってしまうくらいになったのだそうです。しかし、オシドリは、環境庁のレッドデータブックに載る稀少な鳥なんだとか。目の前に広がるのは、そんなことが嘘のような光景です。

 
毎年、10月5日頃が30羽ほどの第一陣の飛来時期。11月から3月が観察に最適の時期で、4月には北上を始めるとのこと。ところが、日野川での棲み心地があまりに良いためか、留鳥になって1年中姿を見せてくれるオシドリも10~20羽いるのだそうです。
 
観察小屋の近くには、立派な剥製や資料などを展示するオシドリ資料館もオープン。ボランティアガイドさんの解説が、実に興味深いものでした。
併設する喫茶コーナーでは、オシドリ型のかまぼこが可愛い「おしどりうどん」もいただけるという、オシドリ尽くしのオシドリの里です。

 

 

【アクセスについて】
●オシドリ観察小屋へのアクセス/JR伯備線根雨駅より徒歩約5分
●鳥取県日野郡日野町根雨(日野川沿い)
(観察時期11月~3月)
 
【WEBサイト】日野町役場
 

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