探県記 Vol.73

宍道湖しじみ漁

(2016年5月)

SHINJIKO SHIJIMIRYO

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  • 景山直観 隊員

  • 内山興
    初代キャプテン

風を切って宍道湖を疾走するしじみ漁
その大きさ、その味、その心意気に感激!

朝早い宍道湖に、静かに浮かぶ反小舟(そりこぶね)…。そんなゆったりとしたしじみ漁のイメージが、ちょっと変わった…。

 
今回、訪れたのは出雲市斐川町、出雲空港にほど近い新建川の船小屋。いつもは1人で漁をするという船に、総勢5人が乗船させていただき、すごいスピードで宍道湖の漁場へ向かいます。
 

原昭二さん

「宍道湖には約300人の漁師がいますが、人力で船を出す松江の漁師がだいたい100人、我々のようにエンジン動力の船で出る漁師もいるんですよ」そう話すのは、原昭二さん。7人の漁師で組織する(有)宍道湖の代表です。

 
白波をあげて漁場に到着すると、実に器用に片足で舵を取りながら、長い鋤簾(じょれん)を湖中に入れてザザッと水揚げすると、中には黒光りする大粒のしじみがいっぱい。「やってみますか」という原さんの手ほどきで、しじみ漁に挑戦です。

「体のどこに力を入れていいのかわからない。めちゃくちゃ力が必要ですよ。明日はきっと筋肉痛…」と内山キャプテン。
 
「何十年としじみを扱ってきて、採れたてのしじみを見たのは初めて。水揚げした瞬間、感動しました!」と感激しきりの景山直観隊員は、松江の駅弁で知られる一文字家の社長さんです。
 

宍道湖の1日のしじみ漁は、指定のカゴ2杯分・90~100㎏程度で、朝の6時~9時まで(夏時間)と厳しく決められています。
 
漁師さんたちには、漁から戻ると選別作業が待っています。
まずは、転がした音を頼りに生きた貝と死んだ貝を選り分けます。しかし、この音の違いが素人ではサッパリわからない。熟練の技なのです。

 

 
次いで、塩水でしっかり塩抜き。塩水の最適な濃度は、1リットルの水に10グラムの食塩なのだそう。これは家庭でも役立ちます。
 
そして、厳重に最終チェック。
「採った瞬間をお客様においしく安全にお届けできるよう、二重三重のチェックを徹底。衛生管理・品質管理にこだわっています」と原さん。
 
ちなみに、しじみのサイズは、貝の大きさではなく、厚みである拡幅で選別。16㎜以上が2Lとなります。本当に大きい!
 

お味噌汁というよりもしじみの濃厚スープ
ふっくらとした身は最後の一粒まで食べたい

 

さあ、お待ちかね、しじみのお味噌汁をご馳走になります。
作り方は、水からいれて、あまりグラグラ煮立たせず、しっかり白濁したら、一度火を止めてお味噌を適量溶かせば出来上がり。ネギを散らしていただきます。
 
「しじみの出汁をものすごく感じるんですけど、サッパリとしていて、ギトギトしていないですね。今まで、本物のしじみを食べて来なかったんだな~」と内山キャプテン。
 
「こりゃ、うまいわ! ビックリしました」と景山隊員。
 
しじみのお味噌汁というよりも、しじみの濃厚スープといいたい絶品。大粒で、しっとりふっくら柔らかい身。丁寧に砂抜きがしてあるので、ジャリッと砂を感じることなんてない。最後の一粒までおいしくいただきました。
 
「県外でイベントをすると、初日に買った人が“しじみってこんなにおいしいんだ!”といって、2日目、3日目と来てくださるんですよ」と、誇らしそうな原さんの言葉に納得です。
 
宍道湖のしじみは、これから5月末~7月を土用しじみといって、産卵に備えて身が一番太る季節なのだそう。お味噌汁で、酒蒸しで、炊き込みご飯で…、宍道湖産・大和しじみの本気の味を、ぜひともご堪能あれ!

 

【アクセスについて】
●有限会社宍道湖へのアクセス/JR荘原駅から車で約4分
●島根県出雲市斐川町荘原2750-6
 
【WEBサイト】有限会社宍道湖
 

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