大名茶人として有名な松平治郷公（不昧公）は松江の地に茶文化を広めました。松江市で創業134年を迎える中村茶舗の抹茶は、丹念に石臼で挽かれた、挽き立ての抹茶です。この「中之白」は苦味も程よく、まろやかな味わいが特徴で、幅広い方にお楽しみいただけます。普段から煎茶やほうじ茶のように抹茶を楽しむ山陰地方の人々のように、松江の茶文化を身近に感じてみませんか？

鯖の塩辛は、古くから漁師町として栄えてきた美保関で、庶民の保存食として長く重宝されてきました。松田十郎商店の「鯖塩辛」は、山陰沖で獲れた鮮度抜群の鯖を昔ながらの製法で丁寧に骨抜きし、半年間発酵熟成させました。強い塩気の中に鯖のうまみがギュッと凝縮された絶妙な味わいは、一度食べたらクセになります。お酒のあてはもちろん、白ごはんのお供や、サラダやパスタに加えてアンチョビ風としてお召し上がりいただくのもおすすめ。

松江市鹿島町の片句（かたく）地区は良質なわかめが採れる「わかめの里」として知られています。「めかぶのサラダ」は、片句地区で獲れたわかめの希少部位「めかぶ」を贅沢に使用し、すりおろし玉ねぎと飛魚だしを加え、めかぶの旨みと食感を最大限に引き出した食べる調味料です。サラダはもちろん、お刺身や豚しゃぶなどあっさりとした料理に加えてお召し上がりいただくのがおすすめです。

「おやつ屋スリール」は、2007年の創業以来、地元の方に愛されている松江市の小さな洋菓子店。宍道湖の特産「しじみ」をモチーフにした「松江洋風モナカ しじみ」は、しっとりとしたアーモンド風味のスポンジ生地に栗と小豆の食感が楽しい和洋折衷のモナカです。黒糖クリームの上品な甘さとほのかな洋酒の香りが、特別なティータイムを演出してくれます。パティシエのこだわりが詰まった味を是非ご賞味ください。

宍道湖を望む立地にある湖畔の菓子処「清松庵たちばな」では、伝統と革新を重んじた和菓子を丁寧に手作りしています。湖畔菊は、不昧公没後二百年を機に店主が創作した新しい茶菓子で、大きな菊を模したデザインは、不昧公愛用の茶道具からヒントを得ています。麦粉を使用した香ばしい生地の落雁。中には、抹茶餡を白餡で包んだ二層の餡が入っており、香り高くコクのある上質な甘さは、煎茶や抹茶のみならずコーヒーや紅茶とも是非お楽しみください。

國暉酒造は城下町松江の宍道湖湖畔にあります。宍道湖に臨む仕込蔵は松江藩主 松平家の土蔵を譲り受け、移築改造した蔵。そこで仕込まれた「純米吟醸 不昧公」は華やかで爽やかな香りと、ホッと郷愁を感じさせる余韻が口の中で楽しめるお酒です。松江名物あご野焼やお刺身などと一緒にどうぞ。

布志名焼・雲善窯は、江戸時代に松江藩の御用窯から始まった250年近い歴史を持つ伝統ある窯元。初代土屋善四郎が開窯し、現在は後継者（土屋 知久さん）が歴史を繋いでいる。かつては、松平不昧公好みの茶器を中心に制作を続けてきました。現在は茶碗だけでなく、湯のみや小皿などの生活陶器も作っています。モダンな色彩が魅力的な抹茶碗で、是非日常的にお抹茶をお楽しみください。