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亀谷典生さん

江戸時代後期の文化3年、浜田藩より瓦株を受け、亀谷郷という地に窯場を造った、亀谷初代岩田清次という瓦師がいました。浜田藩初代城主が連れてきた瓦師と、浜田藩の御殿女中との間に生まれた子がその人、現在の亀谷窯業さんの初代です。創業以来200年以上、石州瓦を造り続ける亀谷窯業さんは、現在、数えて9代目となる亀谷典生さんが、その技術を守り高めています。石州瓦の中でも焼成温度の高さが特徴。通常の石州瓦も他産地の瓦より高い1200度以上ですが、亀谷窯業さんの場合は実に1350度、世界一の高温で焼成します。結果、強度が増し、吸水率も1%台という驚異的な数値が表れています。なにごとにもオートメーション化が進む現代ですが、亀谷窯業さんでは、1枚1枚、手作業で釉薬をつけるなど、手間ひまを惜しまず、伝統製法を貫いています。近年は、創業200年の歴史に裏付けされた確かな技術で、新しい商品造りにも意欲的。タイルは都会で人気のレストランの壁にも張られています。

 
【WEBサイト】亀谷窯業
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