生まれ育ちは鳥取県。現在は島根県に暮らしている私は、生粋の山陰人です。そんな私に舞い込んだ、「山陰デスティネーションキャンペーン」のイメージソングのお話し。山陰両県が故郷と言っても過言ではない私にとって、それはとても光栄なことで、同時に誇らしいことでした。
 故郷の魅力を他県の方々にPRできるまたとない機会、いいものを作りたいと意気込みました。多くの方々が山陰へ訪れたくなるような歌とはどんな歌か、私は考えました。
 キャンペーンのテーマは「ノスタルジック」。なるほど、確かにどこを見ても山陰にはノスタルジーを誘う景色が広がっています。山も海も川も、誰もが子どもの頃に遊んだ場所でしょう。長閑な田園風景にぽつぽつと見える家。広い空。その景色を見て心和まない人はいないでしょう。都会のような華やかな街灯りはここにはありませんが、きれいな星や月、蛍や雪灯りがあります。
 幼い日、母親に叱られるまで遊んだこと、懐かしい人の顔。誰の心にも眠っているセピア色の記憶を呼び起こす風景を、歌に織り込み、山陰に吹く風の香りまでメロディに乗せて届けたい。そんな思いを込めて書いたイメージソングが「あなたに帰る旅」です。
 私は根っからの田舎者。だからこそ伝えられるものがある。山陰を旅した人々の顔が、訪れる前より晴れやかになっていますように。ささやかな祈りを込めながら、「あなたに帰る旅」をこれからも歌い続けていきたいと思います。

special presenter

  • 奈都子
  • 鳥取県米子市淀江町出身。島根県松江市在住。大自然と田舎町を愛するシンガーソングライター。歌詞を大切に、さり気なくふるさとからのメッセージを発信し続けている。山陰デスティネーションキャンペーンのイメージソング「あなたに帰る旅」を作詞作曲。趣味は読書と自然探索。FM山陰にて放送中の「うたものがたり」でパーソナリティをつとめる傍ら、「創作料理と島根の唄 縁」の唄い手としてステージに立っている。
  • FM山陰のラジオコーナー「奈都子のあなたに帰る旅」で「グッとくる山陰」を紹介しています。毎週土曜日午前11時「うたものがたり」の中で放送中。

奈良時代に編纂(へんさん)された「出雲風土記(いずもふどき)」に記されている日本最古の神山、大山。神話色を色濃く残す山陰で生きる私達は、この山をいにしえより崇拝し、多くの恩恵を頂き、生活して参りました。(今コラムでは、親しみを込めて大山を「大山さん」と表現いたします。)
 さて今年は、「大山開山1300年」にあたり、記念法要が営まれ、近隣では歴史文化・自然・食を通じた魅力的な各種イベントが続きます。天台宗別格本山大山寺塔頭圓流院(てんだいしゅうべっかくほんざんだいせんじたっちゅうえんりゅういん)、ご住職の大館宏雄(おおだてこうゆう)様にお話を伺いました。1300年続いてきた自然歴史文化を後世に伝え、生きる上での使命感を感じ、「大山開山1300年祭」のテーマは『リスタート・リボーン』、そして『調ふ』とのこと。
 大山さんにお越し頂くことで、大自然を体いっぱいに取り込み、恵みに感謝することで、心身共に調ふ(調う)ことを感じます。
『調ふ地、大山』。
 お話をお伺いした日は、禊(みそぎ)にあったかのように思える春の嵐でしたが(笑)、久しぶりに訪れた大山と、ご住職のお話に魅了され、呼吸が調い、心が穏やかになっている自分に気づきました。
 皆様が「山陰」の呼び名から連想するものは、何ですか?この地域イメージは、陰・陽(かげ・ひなた)の陰として暗いイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、私個人的な印象では、「山ほど、恩恵、お陰がある山陰」だと思っております。
 山陰では、この夏7月1日から9月30日の期間中「山陰デスティネーションキャンペーン」が開催されます。懐かしく、心が回帰するエリア山陰へ!!私自身も日本遺産に認定された島根県の伝統芸能「安来節どじょうすくい踊り」を通じた笑顔のおもてなしで、皆様とのご縁を楽しみにいたしております!!

special presenter

山陰いいもの探県隊 隊員

さぎの湯温泉「竹葉」女将
しまね観光PR大使
島根県松江市出身
1991年〜1997年 農林中央金庫 松江支店
1997年〜現在 有限会社 竹葉
日本の原風景が息づく山陰は、人の心が回帰し心豊かに過ごすことの出来る素晴らしい環境です。
さぁ!!五感をフル活動し、今まで知らなかった宝探し☆宝集めの旅に出発進行!!!