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城下町─水の都─古都─小京都─

幾つもの心ひかれる愛称をもつ島根県松江市は、国内に3ヵ所指定される国際文化観光都市のひとつ。その中心エリアに洋々と広がる宍道湖は全国で7番目に大きな湖です。のどかな景観をそこなうことなく清々しく整備された北側の湖畔には、美肌の湯と呼ばれる〝松江しんじ湖温泉〟が湧き今年、開湯50周年を迎えています。

松江しんじ湖温泉の半世紀を駆け足でご紹介

松江しんじ湖温泉の半世紀を駆け足でご紹介

松江しんじ湖温泉のストーリーは、昭和39年(1964年)、宍道湖の北岸を一部埋め立て、旅館団地が造成されたことにはじまります。当時は、400mほど離れた天倫寺温泉からお湯を分けてもらうシステムで生まれた〝松江温泉〟としてのスタートでした。 ほどなくすると「自前の温泉が欲しい」との声が大きくなり、温泉源探しが本格化。地質学者らの太鼓判をいただいて、同46年(1971年)の春からボーリング作業が進むと、その年の冬を目前に、念願の温泉源に到達。地下1,250mから湧くお湯は77度という申し分のない高温でした。泉質は塩化物泉・硫酸塩泉で、お肌の乾燥を防ぐことから〝保湿の湯〟と呼ばれることもあります。また、弱アルカリ性でクレンジング作用のあるお湯は、お肌がスベスベになる〝美肌の湯〟との評判を呼んでいます。

平成14年(2002年)には、情緒ある温泉地としてのさらなるイメージアップを目指し、新しい名称を公募して、現在の〝松江しんじ湖温泉〟に改称。このとき、郷土出身のファッションデザイナー森英恵氏に依頼して、新しいロゴマークも完成しています。 松江しんじ湖温泉では、今年からの2年間、開湯50周年を記念する様々なイベントを開催予定。その皮切りに、新キャラクター・温泉むすめ〝松江しんじ湖 しじみ〟ちゃんをお披露目。新しいファン層の獲得に期待が寄せられています。

松江しんじ湖温泉を10倍楽しむヒントとは!?

松江しんじ湖温泉を10倍楽しむヒントとは!?

神々の国の首都──松江の印象をそう記したのは、当地の女性と結婚し、日本に帰化した文学者・小泉八雲(前名をラフカディオ・ハーン)です。松江に滞在した八雲が、宍道湖の朝の風景を「東洋の海の夢まぼろし」と描写したのは130年以上前のこと。今では、ビルが建ち、橋が整備され、車が行き交うなど、湖畔の風景は少なからず様変わりしましたが「洋々たる」宍道湖の存在感はおそらく当時のまま。北岸に位置する松江しんじ湖温泉の宿に泊まったなら、早朝の客室の窓外に「美しく混沌の世界」のような光景が広がっていることでしょう。
豊かな自然の中に、興味深い歴史や文化が鮮やかに息づいている松江は、日本ジオパークによって認定される〝島根半島•宍道湖中海ジオパーク〟の一部です。そんな松江市全体を、たとえばテーマパークに見立てるなら、国宝•松江城はランドマーク。そして、松江水郷祭のメインイベント、西日本最大級の〝湖上花火大会〟の桟敷席ともいわれる松江しんじ湖温泉は、オフィシャルホテルゾーンといったところでしょうか。
宍道湖の畔では今日も、散歩する人、ランニングする人、釣りをする人、あるいは、ごみ拾いを日課にする人の姿があります。温泉、湖、歴史、文化、暮らす人々の日常、その全てが響きあって心と体を気持ちよくリセットしてくれる場所。どうぞ、松江しんじ湖温泉から、良き山陰の旅へ出かけてみてください。

  • 第11回 日本ジオパーク全国大会 島根半島・宍道湖中海大会

    全国のジオパーク関係者が意見交換や交流を深めるとともに、地域住民にジオパークを普及するために開催。

    10月3日(日)〜5日(火)
    開催地:松江市・出雲市
    お問い合わせ:0852-55-5399
    (松江市ジオパーク推進室)

  • 国宝 松江城

    全国に現存する12天守のひとつ。最上階の天狗の間から見渡せる360度のパノラマは必見。関ヶ原の戦が終わった直後に建てられた実戦本位の設計が特徴的。城を囲むお堀には情緒ある遊覧船がのんびり進み、武家屋敷が軒を連ねる塩見縄手には小泉八雲旧居が残る。

    島根県松江市殿町1-5
    アクセス:JR松江駅からレイクラインバスで約10分「国宝松江城(大手前)」下車
    お問い合わせ:0852-21-4030

  • 足湯

    赤い頭巾によだれかけの〝地蔵さま〟が目印。雨も陽射しもガードしてくれる屋根付きがうれしい。松江散策の休憩にぜひ。

    島根県松江市中原町30-2
    アクセス:JR松江駅からレイクラインバスで約20分、一畑電車「松江しんじ湖温泉駅」前
    営業時間:24時間営業(但し清掃時間あり)

松江しんじ湖温泉旅館協議会 会長
松江しんじ湖温泉開湯50周年記念事業 実行委員会 副会長

浅利観光株式会社代表取締役社長。松江ニューアーバンホテル代表取締役社長。2015年、松江しんじ湖温泉旅館協議会会長に就任。
松江観光協会理事、松江旅館ホテル組合長、島根県旅館ホテル生活衛生同業組合専務理事なども就任しており、松江や島根の観光振興事業や宿泊業に従事。

「松江」と聞いてどんなイメージをお持ちでしょうか。宍道湖、松江城、茶処菓子処…松江は豊かな自然と、歴史、文化が根付く、魅力溢れる素敵な街です。今はそれぞれで発信をしておりますが、その魅力の点を線でつなぎ、松江全体をひとつのテーマパークとして楽しんでいただきたいと考えます。松江しんじ湖温泉はその拠点として、松江というテーマパークの公式な温泉宿泊地となるように目指しています。松江全体の観光地を盛り上げる為に、湧き出る温泉の恵みに感謝しながらこれからも温泉と共に歩んでいきたいと思います。

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