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Vol.7

宍道湖〜温泉津温泉

冬だからこそ、
島根県松江市温もり紀行。

日本海の荒波や雪深い風景が先行する山陰の冬。
けれど本当は、名湯が湧き、滋味が育ち、自然美に魅せられる、
豊かな温もりの地でした。
「やっと私のふるさとが紹介されますね!」
今回の探県は御秒奈々隊員の出身地、島根県松江市。
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斐伊川から淡水が注がれ、日本海から中海・大橋川を経由して塩水が遡上する汽水湖で
豊かな恩恵をもたらす、日本で7番目に大きな湖、宍道湖。
小泉八雲も感銘を受けた宍道湖の夕日は「日本夕陽百選」にも選定されるほど。
ただ、朝の顔は意外と知られていません。
嫁が島を取り囲む早朝の小舟の群は宍道湖名物、シジミ漁の風景も情緒あふれる
松江の顔です。宍道湖でとれる魚介は、宍道湖七珍と呼ばれる、スズキ・モロゲエビ・
鰻・アマサギ・シラウオ・鯉・シジミ。
「相撲足腰(すもうあしこし) 」と覚えるそう。
なかでも宍道湖シジミは大粒で、全国的にも知られる存在。
しじみ漁の漁師は、宍道湖全域に約300名、月・火・木・金曜日に漁業を行っています。
シジミ汁、シジミ酒蒸し、シジミの竹めしなど、地元でいただく地元の味に勝るものは
ありません。

名湯が湧き、心まで暖かく松江しんじ湖温泉。

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「こうしていると普段の雑踏を忘れますね…」
77℃の高温で自噴する松江しんじ湖温泉。
温泉街内には2ヶ所の足湯が設置されていて、旅行者はもちろん地元の人々も日常的に
利用されてます。
「ここで足湯に浸かっていると、知らない人でも不思議と会話が弾みます。」
御秒さんの笑顔から、ご満悦の様子。

世界遺産を浴びる温泉津温泉

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江戸時代、北前船の寄港地として栄えた地。
銀の積み出しや、銀山への必要物資を輸入する重要な港の温泉街には、
旅籠や商家、廻船問屋などが建ち並んでいました。
その風情ある町並みは、現在「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されています。
往時、銀山で働く人々も疲れをいやしたという温泉津温泉。
「かつてからの由来がそのまま風景として残っているのはすごいよね。」
その起源は約1300年前、お湯に浸かり傷を治したタヌキを見て旅僧が発見したとか、
大国主命が病気のウサギをお湯に入れて救ったとか。
「面白いですね、歴史が感じ取れてさらにタヌキやウサギまで浸かりたい温泉。
また一つ島根の自慢話ができました!」