探県記 Vol.43

城原海岸

(2015年10月)

SHIRAWARAKAIGAN

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山陰海岸ジオパーク
浦富海岸エリアの感動スポット


東は兵庫県境に接する陸上岬(くがみみさき)から、西は鳥取砂丘に接する駟馳山(しちやま)までの約15㎞のリアス式海岸「浦富海岸」は、世界ジオパークネットワークに加盟認定されている山陰海岸ジオパークに含まれるダイナミックな景勝地。
 
この浦富海岸を代表する美しい海岸のひとつが、海域公園にも指定される城原海岸(しらわらかいがん)です。
 
東側は、良く円磨された握り拳大〜人の頭大の花こう岩の礫(れき)で構成された礫浜。対して西側には大きな礫はなく、白砂の浜が存在。海岸周辺には白っぽい花こう岩が分布しますが、これは浦富海岸一帯に広く分布する黒雲母花こう岩で、日本列島がアジア大陸の一部であった約6000万年前にできた岩石なのです。以上、駐車場に設置された説明板より抜粋してみました。
 
「浦富海岸の複雑でダイナミックな地形は、かつて大陸とつながっていた日本が、長い歳月をかけて切り離され、今の形になったことを物語る非常に重要なもの。それが、ジオバーク認定のひとつの決め手になっています」と、山陰松島遊覧(株)社長の川口博樹さん。
 
「素晴らしいとは聞いていましたが、ここまでとは。やはり百聞は一見に如かず。実際に来て見ないとわからないものですね」と内山キャプテン。目の前には水深25mの透明度といわれる澄んだ海が広がっているのですから、その感動ぶりも当然です。
 

水平線に圧倒される展望台
どうぞカメラをお忘れなく!


城原海岸を見下ろす県道155号沿いには駐車場もトイレも完備。さらに、日本海を望む断崖には展望台が設置されていて、「撮ってちょ〜台」のサインボードに、クスッと笑えますが、その絶景は、さすが!のひと言。遥かに水平線を望む雄大な景色に、きっと誰もが魅せられるでしょう。
 
そして眼下にあるのは、尖った5つの島からなる菜種五島。浦富海岸の島々の中でも最大の、高さ60m、周囲400mの菜種島を先頭に、小さな島が後に4つ連なっています。元々は、ひとつの岬だったものが、波や風の浸食を受け、現在の離れ小島を形成したのだそう。
 
茫洋とした日本海に、ゴツゴツと点在する不思議な島々、そんな美しい自然景観を見せられればシャッターを押さずにはいられません。

 
【アクセスについて】
●鳥取県岩美郡岩美町田後(たじり)
●JR山陰本線岩美駅から岩美町営バス田後行きで12分、田後下車、徒歩15分
【WEBサイト】岩美町観光協会