探県記 Vol.62

飯南町ふるさとの森

(2016年2月)

IINANCHO-FURUSATONOMORI

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山陰初の森林総合研究所認定
『森林セラピー基地』
森の案内人と行く飯南町ふるさとの森

 
中国山地の頂上付近、島根県と広島県の県境に広がる『飯南町ふるさとの森』は、森林セラピーの拠点。飯南町は、平成18年、森林浴効果の生理実験を行って、一定の癒やし・リラックス効果があると、森林総合研究所によって、山陰エリアで初めて「森林セラピー基地」に認定された町です。
 
森林セラピー基地とは、リラックス効果が森林医学の両面から専門家に実証され、さらに、関連施設などの自然・社会条件が一定の水準で整備されている地域のことをいうのだそうです。
 

さて今回、森林セラピーを指導してくださるのは、森林セラピストであり飯南町森の案内人、三重野三義さんです。
「ハイキングとは違って、ゆっくりゆっくり森に親しみ、森にとけこんでもらいます。今日は、小田川に沿った割と平坦なコース、1㎞ほどを1時間で歩きましょう」と三重野さん。人間のためにも、熊のためにも、熊避けの鈴は必需品。森に入る前には、軽いストレッチも欠かせません。

 

森の中に抱かれるイメージ
五感をフルにつかい
自然とシンクロするのが大切

 
一行が訪れた季節は、秋の真ん中。降り積もった落ち葉が絨毯のようで、森の足元はフカフカ。ときおり、ドングリを踏んだ感触が足の裏に伝わります。「赤い実はマムシグサといって猛毒です。絶対に触らないで!」と三重野さんの注意が飛びます。
 

思い思いに好きな樹を決めると、頭を木の根元にして、大の字になって寝転びます。
「あ~いいですね~。枝葉が揺れて、木漏れ陽が光って、その遥か上に空があって。本当に気持ちいい」と、森に癒やされ中の内山キャプテンです。

 

 
キウイの原種であるサルナシ、葉がないウバユリ、杉の切り株から生まれた新しい杉の芽、甘い香りのする桂の葉、etc。植物の名前を教えていただきながらの森林セラピー。最後に待っていてくれたのは、森のティータイム。飯南と邑南の境にある酒谷の名水でいれた津和野のざら茶に、飯南にある老舗菓舗の昔まんじゅうをごちそうになりました。
 
飯南ふるさとの森には、オートキャンプ場やバーベキュー場や宿泊・レストラン施設も完備。森のホテル『もりのす』はシックで洗練されていて、「島根の軽井沢」と称されるのもうなづけます。
 
冬には、2mくらいの雪が積もる環境ですが、クローズはしません。西洋橇(かんじき)で森の中へ分け入る、そんな森林セラピーも飯南町ふるさとの森では体験できるんです。
 

 

【アクセスについて】
●飯南町ふるさとの森へのアクセス/JR大田市駅から車で約1時間30分
●島根県飯石郡飯南町小田842−2

【WEBサイト】しまね観光ナビ