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石州嶋田窯は、昭和10年創業の窯で、唯一、今も登り窯を大切に使っています。「かつての窯は、火袋が13袋ありましたが、4年前に改築、今は4袋となっています」と話すのは、3代目となる嶋田孝之さん。国指定の全国伝統工芸士です。いくら縮小したとはいえ、手間と時間がかかるのは往時と同様、釉薬をかけ、窯積みを行って、2昼夜、休むことなく薪を燃やし続けたあと、1週間かけて冷ます、その工程には、なんの手抜きもありません。古民家調に建てられた石州嶋田窯のショップには、壺や傘立てなどの大物から、コーヒーカップや小皿といった小ぶりなテーブルウェアまでが所狭しと並び、選ぶのが楽しくなるほどバラエティー豊か。4代目となる息子の健太郎さんが生み出す若い感性の器は、若いお客様に人気です。毎年、5月のゴールデンウィーク時期には窯開きの“登り窯展”を、年末には“感謝祭”を開催。石見焼好き、石州嶋田窯好きの大勢のお客様が、その日を待ちかねています。
【WEBサイト】石州嶋田窯